助成金
助成金
助成金はタダではもらえません。
しかし、条件が合っていても「言わなければもらえない」のが助成金です。
では、どのような時に助成金がもらえるのでしょうか?
どんなメリットがあるのでしょうか?
厚労省の助成金は返済不要です。
条件を満たしていれば受給ができるのが厚労省の助成金の特徴です。
また、原則定員や金額の枠がありません。
そして最大の特徴が「返済不要」と言うことです。
助成金は雇用保険を原資としています。
それも事業主が払う中から出ています。
ですから、条件が合っているならもらったほうがいいとも考えられます。
しかし、いくら条件が合っていても申請をしなければもらえない、
申請前にしなければならないことがある場合が多いのも助成金の特徴です。
どうして助成金はもらえるのか?
原資は雇用保険です。
雇用保険は
- 雇用機会の増大
- 労働者の雇用の安定
- 職業の安定
- 雇用状態の是正
- 能力の開発及び向上
などを目的としています。
つまり、「労働者にとっていいこと」をすることで助成金がもらえます。
例えば、採用する、雇用を維持する、教育訓練をする、
働きやすい制度を導入することなどです。
このような趣旨から助成金の要件も決まってきますし、
この趣旨を念頭に置くことで失敗することなく
助成金を有効に活用することができます。
助成金の種類
助成金は40種類以上あります。
一つ一つの助成金の種類や要件を覚えるのは難しいのもがあります。
助成金は大きく分けて4つに分類できます。
①新たな雇入れをするとき(採用系)
②雇用の維持をするとき(解雇回避型、労働環境改善型)
③教育訓練等をするとき(能力開発系)
④新たな制度を導入するとき(制度導入系)
です。
中でも①の「新たな雇入れをするとき(採用系)」が多くなっています。
助成金の申請から受給までの流れ
助成金がもらえるまでの大きな流れは、
①計画 ⇒ ②申請 ⇒ ③受給
となります。
①計画はやり直しがあることがあります。
②申請期間がありますので、それまでに必要書類を完備します。
③受給は申請から数か月経ってから支給されることが多いです。
お金だけではない助成金のメリット
助成金をもらうには様々な要件を満たさなければなりません。
その要件の多くは「労働環境をよくすること」です。
- 有給休暇や育児休業を取りやすくする。
- 残業時間をなくす。
- アルバイトから正社員へなりやすくする
などが挙げられます。
その際に、就業規則で上記の事柄を定めることや
行動計画を作成することを条件とすることが多くあります。
これらの作った計画やルールなどを役所で
タダでチェック・評価してもらえるという利点もあります。
助成金利用に際する留意点
- 原則、雇用保険に加入している会社が対象
- 雇入れ助成金の場合、ハローワークからの雇い入れであること
- 必要書類を用意する必要がある
- 労働環境を整備しなければならないことがある
- 計画を策定しなければならないことがある
- 申請期間がある(この申請期間を1日でも過ぎてしまうと受理されません。)
- 条件・申請方法などの変更が多い
- 解雇や会社都合の退職があると受給できない場合がある
- 申請から受給まで数カ月かかることがある(助成金は「後払い」です。)
会社に合った助成金を申請すること(お金目当ての助成金はキケン!)
助成金の活用で大事なことは「会社に合った助成金を申請すること」です。
助成金は『0(ゼロ)から+(プラス)になるもの』です。
助成金を欲しいがために、会社の方針と合わない計画を立てたり、
ルールを変えてしまうと、運用できなくなったり、
方針や行動の足かせになったりすることがあります。
最悪の場合、助成金が貰えないだけでなく、無理して作った計画やルールのせいで
自分の首を絞めることにもなりかねません。
『0(ゼロ)から-(マイナス)になってしまう』こともあるのです。